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調和的でサスティナブルな社会・経済システムとは?変化の激しい世界で歩きながら考える。

風が吹けば桶屋が…地球が温暖化すれば…

ナショナルジオグラフィックのサイトに非常に興味深い記事が載っていた。
最新の研究から、地球温暖化により人間の暴力行為や紛争のリスクが増大することが示されたというのだ。

研究は、気候学、考古学、経済学、政治学、心理学といった分野から、気候、気温、紛争、暴力、犯罪などに関する研究を選び出すことから始められた。そして、それらのデータを同じ統計的な枠組が適用できるようにしてから、改めて分析をおこなったそうだ。これは、意味のある比較を行うための、いわば通貨換算のようなものらしい。

そして、変換したデータを比較した結果、気温や降水量が通常値からわずかに逸脱しただけでも、紛争のリスクが明らかに増大することがわっかのだという。この紛争には、殺人やレイプのような個人間の暴力行為から、国家レベルの政情不安、国際紛争までが含まれる。

今回の研究は、「なぜ」そうなるか?の解明は意図されていないが、研究を率いたプリンストン大学の経済学者ソロモン・ショーン氏によると、気候変動により大打撃を受けた過去の文明の多くは、周辺地域と比べても、地球レベルで見ても、当時最も進んだ社会だったそうだ。

氏の言うように、私たち現代人はもっと謙虚になって過去の歴史から学び、文明社会の脆弱さを認識すべきではないか。
東京都内に住んで、連日の豪雨や洪水、犯罪のニュースを目にしていると、そう思う。

参考サイト: ナショナルジオグラフィックニュース 『地球温暖化で紛争や殺人が増加?』August 2, 2013