2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧
サルの計算能力実験の記事で、「数感覚」という言葉をはじめて知ったけれど、その前から、数を把握するのに「数字」や「数える」という行為は必ずしも必要でないことは認識していた。 ただ素朴な疑問として、数感覚という直感的な数の把握の仕方で、一体どの…
2012-04-04の記事で、インカ人の数の把握の仕方は、私たちとは違って、もっと右脳的・直感的だったのではないかと書いた。それが本当かは分からないが、そのとき私の頭の片隅には、以前ナショナルジオグラフィックのウェブサイトで読んだ、魚をつかった実験…
文明の興隆には財の蓄積と労働力の集中投下が必要だというようなことを書いたが、人類が最初に他の人間を奴隷にし始めたのは、土木建築作業や農作業などの強制労働をさせるためだったのだろうか? 奴隷の起源は古すぎてわからないが、「奴隷的な立場」がうま…
古代ギリシャもローマも、生活や経済の基盤を奴隷労働に負っていた。時代が下るにしたがい、「身分としての奴隷」は減っていったかもしれない。現代では、奴隷制は国際法で禁止され、表向きは存在しない、してはいけないことになっている。しかし、今でも奴…
「インカ展」がそれほど面白かったわけでもないのに、思いのほかインカネタを引っぱってしまった。 過去にペルー、ボリビアを訪れた経験もあるが、以前読んだ『環境と文明の世界史―人類史20万年の興亡を環境史から学ぶ』の次の内容が頭に残っていたからだ。 …
難民キャンプや捕虜収容所のようなところでも、市場が自然発生する。第2次世界大戦中の捕虜収容所では、タバコが通貨の役割をしていた。そのような交換媒体がすぐにできたのは、そこにいた人々が、もともと貨幣経済の中で生活していたからだろう。しかし、…
インカ絡みの記事を書いていて、ふと「等価交換」という言葉が浮かんだ。 人間が神に生贄を捧げるのは、豊穣や天災の終息など、自分たちの願いを叶えてもらうためや、すでに受けている恩恵への返礼なわけだが、かれらは捧げ物や儀式と、願い事や恩恵が釣り合…