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調和的でサスティナブルな社会・経済システムとは?変化の激しい世界で歩きながら考える。

インフォメーションとインテリジェンス

本を読んだり、ネットで調べたり、いろいろ情報を集めても、それらの情報をどう評価し、そこから何を導き出すかが肝心だ。もちろん、どんな情報を集めるかによって、そこから導き出される答も違ってくるだろうから、情報収集の方法も重要に違いない。でも、せっかく良い素材を揃えても、料理が下手じゃ話にならないよね…。
そんなことを漠然と感じつつネットで検索をしていているうちに、インテリジェンスに興味をもった。
「インテリジェンス」というと、私のような俗人は、すぐスパイとか諜報活動などを思い浮かべてしまうが、それはインテリジェンス活動の中でも、ごく一部の特殊な部分を占めるものらしい。

そもそも、「インテリジェンス」という言葉は、なにを指すのだろう。
それは、情報活動や情報組織などを指すこともあるが、入門書などを読むと、「インフォメーション」との対比で説明されている。インテリジェンスは単なる知識ではなく、インフォメーションから生産される、私たちの判断・行動に役立てられる知識、利益を実現する知識のことだという。さきほどのたとえでいうと、インフォメーションが素材で、インテリジェンスはその素材からつくられた料理のようなものということになる。
去年参加した、アカデミーヒルズのオープン・フォーラム『東京未来シナリオ2035では、「シナリオプランニング」という面白い手法が使われていて興味をもったのだが、これも、もともとは国家戦略や軍事のインテリジェンスから来ているもののようだ。
他にも、現在ではデータ分析などに関するインテリジェンスの手法が、積極的に企業戦略などに取り入れられ、「ビジネス・インテリジェンス(BI)」という分野が確立されている。

しかし、美味しくて栄養になる“うまい”料理をつくるのはなかなか難しく、料理を食えないものにしてしまう、さまざまな落とし穴があるようだ