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調和的でサスティナブルな社会・経済システムとは?変化の激しい世界で歩きながら考える。

世界のスーパーアイドルがおわす場所

ナポリの港に、巨大マンションのようなフェリーが停泊していた。このような豪華客船の乗客がイタリアの港に着いたとき、必ず訪れるであろう場所が、ヴァチカンだ。観光客で賑わうサン・ピエトロ広場には、まるで屋外コンサート会場のように、大スクリーンが4つも設置されていた。きっと、ミサの時にパパ様のお姿が映し出されるのだろう。
私たち一行は、運悪く、大挙して押し寄せた大型フェリーの乗客とバッティングしてしまった。サン・ピエトロ広場で行列に並ぶこと約3時間!やっと中に入れたサン・ピエトロ大聖堂には、スケジュールの都合で10分ほどしかいられなかった(泣)。でも、並んでいる途中で諦めて列から抜けたツアー客もいたから、入れただけまだマシか。

…それにしても豪華だ。フィレンツェで見たヴェッキオ宮やメディチ家礼拝堂も相当ゴージャスだったが、それらとは桁が違う。しかも、これだけ巨大でゴージャスにもかかわらず、全体的に白い石とゴールドを基調にしているので、中は明るく、すっきりと上品に仕上がっている。
うぅむ、、、この歴史ある教会にしては、やけに明るく清涼感のある空間にいると、聖堂の建築費が、メディチ家出身の教皇レオ10世による、ドイツでの贖宥状(免罪符)販売によって賄われ、ルターによる宗教改革のきっかけになったことや、天井を彩る黄金が、スペインによって征服されたラテン・アメリカからもたらされたかもしれないことも、なんだか霞んでしまう。そして、お祈りの捧げる人びとの真剣そのものの表情に、さらに複雑な気分になってしまうのだった。

しっかし免罪符って、ある意味、最強の有価証券やね。。。
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