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調和的でサスティナブルな社会・経済システムとは?変化の激しい世界で歩きながら考える。

社会も早期治療が肝心

完璧とはいかなくても、まともな法律があり、警察や裁判所がちゃんと機能しているのは素晴らしいことであり、けして当たり前のことではない。こういうニュースを見るとつくづくそう思う。


メキシコの村が自警団結成、拘置や裁判も - YouTube

日本人は治安の良さが当たり前になり過ぎて、その足元の平和がじわじわと崩壊へ向かっていても気づかない火宅の人となっていないだろうか?

この間、田舎(関東圏)へ帰った時に、親戚が車上荒らしや空き巣被害にあった話を聞かされた。子供の頃から地元でそうのような話を聞いたことがほとんど無かったので、驚くと同時に、日本もいよいよ全国的に治安が悪化してきているのかもしれないと思った。
私自身は都内に住んでいるが、まだ女性が夜遅く一人で電車や地下鉄で帰宅しても、ほとんどの場合、無事に家にたどり着くことができる。だが、駅から自宅まで深夜に徒歩で帰るのは、2~30年前と比べれば確実にリスクが高くなっている気がする。それでもまだ町内会の見回りで事足りる範囲で、メキシコの自警団とは程遠いが。

テロ事件のような大きな犯罪とは別に、窃盗や暴行事件、薬物・銃・性犯罪などの増加は、じわじわと社会を蝕み、気がついたときには改善が極めて難しい状態になっている。病気でも何でもそうだが、エントロピーは放っておいても増大するが、元の秩序ある状態に戻すのは多大なコストがかかり、場合によっては不可能に近くなる。
日本はもしかしたら今、着々と危険な水域に近づいているのかもしれない。そのような危機感は持っておいた方がよい気がする。